神戸では今日から公開の「冷たい熱帯魚」をさっそく見に行った。園さんらしく予想を裏切らぬブラックユーモアと重層的なメッセージ。これだけメッセージを明確に込めてださくならないところが凄いの一言。社本は家庭に問題を抱えながらも妻と娘と平穏に暮ら…
安藤モモ子監督の「カケラ」をDVDで鑑賞。満島ひかりが相変わらずすてきな演技をしていた。この人は捨て鉢な女を演じさせたら最高である。大学生のハルは男に浮気をされても別れられず、だらしなく付き合っており、満たされぬ思いを抱えながら生活を送っ…
寒波に負けずに、石井裕也「川の底からこんにちは」を見に行ってきた。この映画はとうの昔に上映が終わったと思っていたが、場末の映画館で上映していることを発見。さっそく足を運んだというわけである。 「しょうがない」が口癖の20代の女性が、しょうがな…
遅まきながら、吉高由里子の主演で気になっていた「蛇にピアス」を鑑賞。吉高が演じる19歳の女の子、ルイのアイデンティティをめぐる冒険として解釈した。 ルイがアマというスプリットタンと刺青を持つ青年と出会い、恋人になるところから物語は始まる。ルイ…
「愛のむきだし」で園子温のファンになって以来、見たかった「紀子の食卓」を鑑賞。園さんは家族をめぐる物語であるとインタビューで述べられていたが、僕はアイデンティティをめぐる物語として捉えた。 恐らく、これらふたつの視点は対立するものではなく重…
映画を見ながら、「ノルウェイの森」が重層的な物語であり、それゆえ読むたびに新たな発見があるのだなあと思った。今回の発見は、登場人物を一次元の軸で整理できることであった。死と生を両端にとる軸を考えてみる。若くして命を絶ったキズキや直子の姉は…
昨晩、ルミナリエでごった返す三宮にわざわざ行き、映画『ノルウェイの森』を見た。 ぎゅうぎゅうに混んでいるかと思っていたが、レイトショーということもあり、余裕を持って鑑賞できた。大学時代、することもやりたいこともなく、そしてバイトをするわけで…